神田区・万世橋の凱旋門


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 神田区では、東郷大将を迎えるため、万世橋の南北に2つの凱旋門を立てることを決めました。


 通路を3つに分け、中央が6間の車馬道、両端が幅2間の歩道とする予定です。高さは7間、頂上に大イカリを載せます。



 前面はイルミネーションのついた破風、柱には1200燭光のアーク灯。中央には菊の花で「祝」「大」「捷」の3文字を描き、これも電光で輝きます。すべて杉の葉で包み、750個の電灯がつくはずでした。


 橋や欄干はカラフルな旗で飾られる予定で、総予算は3000円以上。



 しかし、時間的に間に合わず、緑門となりました。杉の葉で作った大イカリを作り、その背景に波を染めた幕が張られました。



 緑門は植物でできているため、1週間もすると赤茶け、みっともなくなってきます。そのため、まもなくこの緑門は撤去されました。


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 その後、満州軍の凱旋を前に、万世橋の南に、半永久的な凱旋門が建設されました。




 高さ10間半、幅8間半、奥行5間半。両方の柱に「神田区民歓迎会」と大書し、左右に青色の円形の月桂冠と桜。中央に「祝凱旋」の文字が書かれ、アーチ頂部には巨大な日の丸の旗。その下には小旗7つを交差させました。



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 柱の上と天井裏に2個ずつアーク灯をつけ、1000個近い電球でイルミネーションを演出しました。総予算は4000円でした。




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