東京の空風と雨の泥濘 of 北沢楽天の世界

東京の空風(からっかぜ)と雨の泥濘(ぬかるみ)

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今ではもう昔話になったが、明治の末頃までの東京は、まずこの絵のごとくで、風が吹けばいわゆる紅塵、いや黄塵万丈だった。
雨の日はさらにひどい。
「泥濘(ぬかるみ)脛(はぎ)を没する」という実情で、ガスの栓などにつまづく気の毒な人がある。雨上がりの水たまりでドジョウがすくえる。
これがロシアに勝った世界の一等国の首府ではどうも困ると、鋭意、道路の改造に努めたものだ。