帝国主義の時代、世界の開化が始まった!
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世紀初頭、世界には「土人」と「野蛮人」があふれていた。見よ、この奇習と風俗を!



 19世紀末から、世界を「帝国主義」が覆い尽くしました。
 列強による植民地の拡大競争で、まぁ一言でいえば「地球の陣取り合戦」。
 本音は市場の拡大や資源確保でしたが、さすがに正直に言うのははばかれるので、侵略を合理化するために使用されたのが「文明開化」や「啓蒙」という言葉でした。

 こうした言葉の背景にある思想は、社会は理想的な状態へ進化していくという「社会ダーウィニズム」、人種には優劣があるという「選民思想・優生学」といったものです。

 小難しいことはさておき、帝国主義をもっとも簡単に言えば、
【土人は未熟だから、先進国にいる人間がいろいろ教えてやる(そのかわり資源よこせ)】
 ということです。

 その帝国主義をたった1枚の写真で表現するとこういうことです。

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フィリピン人にむりやりラジオを聞かせる文明人


 文明の利器に恐怖する原住民をあざ笑う背後の欧米人が素晴らしいですな。
 問題はこうした文明開化が、ある時期「正義」と化してしまったことです。善意の下で、強制的に民俗・習俗を破棄させられていく、そんな時代が確かにあったのです。

 そして、それは今でも続いています。
 上のラジオの写真は今から
80年前のものですが、こちらは現在の写真。インドネシア・イリアンジャヤのダニ族の絵葉書です。

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 この絵葉書を見て、きっと誰もが「土人だなぁ」と言って心の底で笑うのです。違いますか? 笑った人は、フィリピンの土人を笑う西洋人と同じメンタリティということです。

 日本では、未開の地だった台湾を占領し、文明開化を進めました。その成果は次のような写真で絶賛されていきます。

image_2 開化前 → 開化後 image_3


 20世紀初頭、日本では民族博覧会がしばしば開催され、土人たちを見世物にすることが始まりました。それを見て多くの人は思いました。
「未開人だから啓蒙しないと」
 もちろん、こうしたメッセージは、そのまま日本の植民地拡大を正当化していくのでした。

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輝く日本大博覧会で「展示」された台湾原住民


 言うまでもなく、今日的な考えで言えば、民度を高めることは正しいことです。
「風土病で死ぬより、病院で治療しよう」「土器を使うより、食器を使おう」……
 しかし、その考えは実は帝国主義そのままなのです。言われた方は大きなお世話ということです。

 かつて日本では「土人という言葉は差別語だから使うな」と言ってましたが、その言葉の陰にひそんでいた帝国主義的な考えに気づいていたんでしょうか?

 いずれにせよ、世界から珍しい風俗や風習はあっという間に消えていきました。今はどんな秘境に行っても同じだもんね。どこの土人だって携帯持ってるし。
 そして、「劣った民族」の啓蒙が始まって百数十年。今、世界では「ダイバーシティ」つまり「多様性」の意義が問われています。
 でも、無理だよね、いったん破壊された文化はけっして元に戻らないから。多様性がないからこそ「多様性は素晴らしい」と言ってるわけで、なんかすごい偽善っぽい。というか、浅はか?

 そんなわけで、本サイトでは20世紀初頭、世界に確かに存在していた奇習や風俗を写真で一挙公開します。

 文明は地球から土人や野蛮人を消し去り、その結果、めでたく「世界は1つ」になったのでした。