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軍人将棋

 軍人将棋とは、日清・日露戦争の影響を受けて、詰め将棋を元に考案されたゲームです。陸軍の組織を模して作られていて、元帥から歩兵までの駒を組み合わせて配置し、早く相手の元帥(大将、軍旗の場合もある)を取った方が勝ちとなります。

 駒や盤の取り方などは時代によって(あるいは製造元によって)多少異なるようです。第1次大戦後にはタンクや地雷が、第2次大戦後には毒ガスや飛行機、原爆が登場するなど、現実の戦争に応じて、次々と進化を遂げてきました。

 芥川龍之介の小説「少年」には「行軍将棋」と書かれていまして、どうやら大正後期から昭和前期にかけて、大流行したようです。しかし遊びの多様化とともに衰退してしまいました。審判役が必要なため、ゲームには3人必要だったこともマイナス要因でした。それでも1970年代前半ごろはまだ街のおもちゃ屋で購入できましたが、いつの間にか姿を消してしまいました。

 そこで、このたび、軍人将棋の復活を目的とした日本軍人将棋連盟を設立いたしました。我こそはと思う方は、ふるってメンバーにご参加ください。



会員規則
公式ルールの説明
第1回全国軍人将棋選手権のご案内


会員規則
 
 本連盟は、軍人将棋を21世紀ボードゲーム界のデファクト・スタンダードとすることを目的として設立されました。
 軍人将棋を愛する人ならば、なんびとでも加入することができます。
 ただし、すべての会員は、軍人将棋を世界に広めるために最善を尽くす義務を負うことになります。
 具体的には、
  1. 海外旅行で外国人とチェスをする機会があれば、ジャパニーズチェスとして無理にでも軍人将棋を紹介する。CNNにも教えてあげよう!
  2. プレイステーションで、軍人将棋をゲーム化してもらう。
  3. NHKに交渉して、教育テレビで軍人さん基礎講座を開いてもらう。
  4. 普通の将棋をするときは、王将を元帥と呼ぶ。
  5. 回覧板で回す
 などが考えられます。

 また、散逸してしまった軍人将棋を世界中から採取し、地方ルールを丹念に集め、遺品を保存・公開することも重要課題であります。

 参加者に対するこれ以上の縛りはいっさいありません。
 あなたも奮って参加しましょう。
 
 なお、本連盟は、平成10年7月1日をもって設立されました。


公式ルール

 本連盟で採用する公式ルールは、1970年ごろに市販された『タカラの小学生ゲームno8 軍人将棋』をもとに若干の修正を加えたものです。大きな改正点は審判を不要にしたことです。毒ガスは駒の動きが不明なため、現段階では採用しません。

<1>駒とボードの準備

 まずはじめにボードと駒を用意します。ボードは、前述のタカラ版のものを参考用にアップしておきますが、基本は9×9のマスです。
軍人将棋

 駒は
 元帥1 大将1 中将1 少将1 大佐2 中佐2 少佐2 砲兵2 工兵3 地雷2 ミサイル2 原爆1 ジェット機2 タンク2 スパイ1
 で、これをそれぞれ2色用意します(計50駒)。

<2>駒の配置

 ゲームは原則として2人で行います。それぞれの駒を自分の好きなようにボード上に配置しますが、相手にばれないように元帥以外はすべて裏返しで置きます。元帥は表にして、総司令部のマスに置きます。
 ただし、橋のたもと4箇所(写真の×の地点)に地雷を置くことは認められません。

<3>駒の移動

 少佐、中佐、大佐、少将、中将、大将は縦横1マスずつしか進めません。タンク、工兵、砲兵、スパイは一度に縦横好きなだけ進めます。それぞれの駒は、×型の橋を渡るとき直進なら一度で渡れますが、方向を変えるときは途中で一度止まります。

 ミサイルとジェット機は、直接狙った敵駒に向かって(他の駒を飛び越えて)飛んでいけます。元帥、水爆、地雷は動かすことができません。ただし、原爆はミサイルの隣にある場合(縦横のどちらか)には一緒に動かせるので、ミサイルと原爆はなるべく隣り合わせにしておきましょう。

<4>ゲームの進行

 先攻後攻を決めた後、自分の駒を動かして、なるべく早く相手の元帥を取った方が勝ちです。戦う駒はお互い表にして判定表により勝ち負けを決めます。勝ち負け表は後述しますが、同じ駒がぶつかったときは両軍ともボードから駒をはずし、表に向けておいておきます。盤からはずした駒はもう使えません。勝った駒はそのまま伏せて盤に戻しますが、負けた駒は盤からはずしておきます。

 ミサイルは強力な力を持っていて、落ちた場所と縦横4つの計5カ所と勝負します。ただし、この5つの中にミサイルがあった場合は空中衝突として、お互いのミサイルを盤からはずして終わりです。
 原爆は単独では動けませんが、縦か横にミサイルと接していれば敵陣にとばすことができます。この場合、落ちた地点と周囲8カ所の計9カ所の駒と対戦します。もちろん、この9カ所にミサイルがあった場合は、空中衝突なのでお互いのミサイルと原爆をはずして終わりです。

<5>決着

 プレーヤーが相手の駒を攻撃したときは、審判がいればお互いの駒は伏せたまま、審判に判定を任せます。審判がいないときは、駒をオープンにして判定します。盤に戻した勝ち駒を記憶しておけば、勝負が有利になります。
 元帥への攻撃は、その回りに敵の駒が一つもないことが条件です。


駒の勝ち負け表
  元帥 大将 中将 少将 大佐 中佐 少佐 原爆 ミサイル ジェット機 地雷 砲兵 工兵 タンク スパイ
スパイ × ○ 
タンク × × × ×
工兵 × × ×
砲兵 × × × × ×
地雷 × × × × × × × ×
ジェット機 × × × × × × ×
ミサイル × × × × × × × × × × × × ×
原爆 × × × × × × × × × × × ×
少佐 × × ×
中佐 × × × ×
大佐 × × × × ×
少将 × × × × × × × ×
中将 × × × × × × × × ×
大将  × × × × × × × × ×
元帥 × × × × × × × ×


●上の駒が縦の相手と戦ったとき、○は勝ち、×は負け、—は引き分けで、お互いの駒を取り除く。
(例:スパイは大将にのみ勝つ)
●元帥は回りに一個でも味方の駒があるときは相手からの攻撃を受けられない。もし、回りに駒がないときは、*の駒に負ける。
それでは、いざ、勝負!!

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