硫酸は、その使用量が国力を示すと云われるほど、近代技術に必要な物質です。実際、火薬、肥料、石鹸、防腐剤から電池まで、あらゆる工業製品を作るのに必要不可欠です。
貨幣製造では、硫酸を地金の分析、サビ落とし、洗浄などに使いますが、当時の日本では硫酸を大量生産できず、ドイツから輸入していました。そこで、日本初の硫酸工場が造られるわけです。
| ●新技術・鉛室法とは?
《あるとき硫酸を造ろうというので、様々大骨折りで不完全ながら色の黒い硫酸が出来たから、これを精製して透明にしなければならぬというので、その
日はまず茶椀に入れて棚の上に上げて置いたところが、鶴田仙俺が自分でこれを忘れて、何かの機(はずみ)にその茶椀を棚から落して硫酸を頭から冠(かぶ)
り、身体にさまでの怪我はなかったが、丁度旧暦四月の頃で、一枚の袷(あわせ)をズタ/\にしたことがある》
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造幣局で作られた硫酸は市販もされましたが、日本ではまだ消費量が延びず、中国へ輸出したりもしました。
その後、人工肥料など新しい硫酸の使用法が見つかり、ようやく硫酸製造も営業的に成り立つことになるのでした。
●造幣局内部を初公開!●
金を延ばし(左)、円形に切り抜く(右)
模様を刻印