『ハワイ・マレー沖海戦』
真珠湾を攻撃する荒鷲
真珠湾攻撃から1年、戦意高揚のために映画『ハワイ・マレー沖海戦』が制作されました。一人の少年航空兵が帝国海軍の訓練で成長し、真珠湾へ向かうまでを描いた名作中の名作で、当時、日本人すべてが見たとも言われました。
実はスペクタルシーンはあの円谷英二が指揮していて、これが日本初の特撮映画なんですねー。アニメもそうですが、特撮もまた、戦争の申し子だったわけです。
それでは制作現場に行ってみよう!

制作された米国主力艦隊は100数十隻
撮影中のスタッフたち。セットの精巧さと広大さを見よ!
(ちなみに大海原は寒天で作られているそうです)
さて、円谷英二本人による制作記を独占初公開するよ!
《まず撮影所の広場1800坪に300メートルの上空から見た真珠湾の模型をつくりました。これは山の木はもとより家、埠頭、街など写真そのままに作ったものです。次に1000メートルの上空から見たものとして300坪の模型、5000メートルから見たものとして4坪の模型をそれぞれつくりました。
これに浮かべる軍艦には実物の15分の1の模型、3メートル余の模型、50センチの模型などをつくったのです。(中略)
軍艦の進んで行く有様ですが、これは鼠色の板の上を小型の模型軍艦が布でつくった白波を後にひいて細い線で引張られるのです。それを黄色に染めた綿が雲のようにちらばっている大きな硝子板を通して撮影します。すると雲の下を勇ましく進む軍艦の姿が本当のように写されるわけです……》

そして迫力の爆撃シーン!
まさに戦前の『プロジェクトX』ですなぁ(しみじみ……)。
※なお、画像および制作記は『週刊少国民』昭和17年11月8日号より転載しました。
<データ>
『ハワイ・マレー沖海戦』(1942年12月3日公開・117分モノクロ)
企画:大本営海軍報道部 製作:東宝映画
監督:山本嘉次郎 特殊技術:円谷英二
出演:大河内伝次郎、原節子、黒川弥太郎
日本初のアニメはこちら
制作:2001年12月8日
