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マッカーサー連合国軍最高司令官の演説
主要交戦国の代表たるわれわれは、平和を回復すべき厳粛なる協定を締結するためこの場所に集まった。相異なる理想とイデオロギーとをめぐる相剋は、世界の戦場においてすでに決定されたのである。従っていまさら改めて議論し討議する必要はない。更にまた全地球上民衆の大部分を代表するわれわれは、相互不信、悪意或いは憎悪の精神をもってここに集まったのでもなく、むしろ戦勝国もまた敗戦国もともに、われわれが関与せんとしている神聖なる目的に添い得るただ一つのより高き威厳に向かって立ち到ることこそ、われわれの意図するところである。 われわれ各国民のすべては、この場所で正式に引き受けようとする事業の責任をなんらの留保もなく忠実に担当する。この厳粛なる式典を機会として、過去の流血と蛮行からよりよき世界一一信頼と諒解との上に築かれる世界一一、人類の尊厳並びに人類の最も希求する願い、すなわち自由、寛容及び正義の実現のために捧げられた世界が打ち樹(た)てられることこそ、余の最大の望みであり、まさにこれこそ人類の望みである。 日本帝国軍隊の降伏の決定さるべき条項並びに条件は、諸君の前にいま提示された降伏文書の中に含まれている。連合国の最高司令官としての資格をもって、余が代表する諸国の伝統のもとに正義と寛容とをもって余の責任を果たし、一方降伏条件が完全急速かつ忠実に遵守されるようあらゆる必要な処置をとることこそ、余の固き意図であることをここに声明するものである。 余はここに日本天皇陛下、日本政府並びに日本帝国大本営の代表に対して、降伏文書の所定の箇所に調印することを求めるものである。(1945年9月3日・毎日新聞) |